季節性インフルエンザ、新型コロナ感染症について(感染状況とワクチン効果など)
徐々に秋が深まって参りました。当院でも10月1日より季節性インフルエンザワクチン、新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種が始まりました。ここで、インフルエンザの流行やワクチンの効果について、簡潔にまとめてみようと思います。ご参考になりますと幸いです。
今年は10月1日にインフルエンザの流行シーズンに入りました。例年より1ヶ月も早い流行開始です。なぜこんなに早い流行なのか。さまざまな要因が絡んでいると考えられています。
・今年の猛暑の影響で、締め切った室内で過ごす時間が長く、感染リスクが上がった。
・大阪万博などの国際イベントで、海外からの渡航者が増えた(夏流行地域からのウイルスの持ち込み)
すでに学級閉鎖も増えているようです。今後、寒さや乾燥が厳しくなるにつれ、患者数の増加が予想されます。
ところで、インフルエンザなどの感染症は予防がとても大事です。個人や家庭の工夫は、皆様もご存知の通り、以下の4点などが挙げられると思います。
・マスク着用
・手洗い・うがいの徹底
・換気や加湿
・日々の休養
そして、ワクチンの接種も感染対策として重要です。ワクチンは発症予防、重症化予防が期待できます。高齢者の方々、基礎疾患がある方、乳幼児・小児は重症化のリスクが高いため、当院でも今年は早めの接種をお勧めしております。
一般的に、インフルエンザワクチンは、効果発現まで2週間、効果のピークが1ヶ月後、その後は緩やかに減少しつつ5〜6ヶ月程度は効果が持続すると言われています。
13歳以上の方は1回接種、13歳以下の方は2回接種が基本です。
ときどき、受験などのご事情で、13歳以上でも2回接種をご希望される方がいらっしゃいます。13歳以上であれば、1回接種で十分な免疫が付きますが、2回接種することで効果が高まると考えられています。13歳以上で2回接種のご希望がある場合は、まずは医師にご相談ください。
一方、インフルエンザと同時に、新型コロナウイルス感染症の患者数も日々増加しており、今年の冬も流行が懸念されています。
高齢者の方、持病がある方は、感染や重症化のリスクが高いとされています。手洗い・マスク着用などの一般的な予防のほか、ワクチン接種も感染予防として重要です。
新型コロナワクチンは、一般的に効果発現まで10日〜2週間、その後は半年ほど効果が持続し、発症予防や重症化予防が期待できます。高齢者の方や、基礎疾患のある方は、ワクチンでの予防を推奨しております。
インフルエンザワクチン、新型コロナワクチンの同時接種も可能です(医師の判断で別々の接種となる場合もあります)
また、インフルエンザワクチン、新型コロナワクチンともに、65歳以上の方は自治体の助成がありますので、接種の際は市から届いた予診票をお忘れにならないようお願いいたします。
何かご質問がありましたら、いつでも当院にご相談ください。
北條医院院長 北條義明
