足のむくみが取れない…ただの疲れ?それとも心臓?循環器内科で「むくみ」を相談するメリット
「夕方になると靴がきつくなる」 「靴下の跡がいつまでも消えない」 「足が重だるくて歩くのがしんどい」
こんにちは。北條医院院長の北條義明です。
「むくみ」は日常的によくある症状ですが、実は外来でご相談を受けることが非常に多いテーマでもあります。多くの方は「塩分の取りすぎかな?」「立ち仕事だから仕方ない」と思われがちですが、中には心臓のポンプ機能が弱まっているサインとして現れるむくみもあります。
今回は、意外と知られていない「むくみと心臓の関係」についてお話しします。
1. なぜ「むくみ」で循環器内科なの?
「むくみといえば腎臓では?」と思われるかもしれません。もちろん腎臓の病気でむくむこともありますが、実は「心不全」の症状として足がむくむことは非常に多いのです。心臓のポンプ機能が低下すると、全身に血液をうまく送り出せず、特に重力で下の方にある「足」に水分が溜まりやすくなります。
2. 注意が必要な「むくみ」のセルフチェック
以下のような症状に心当たりはありませんか?
- スネを指で10秒間強く押すと、跡がくっきり残って戻らない
- 急に体重が増えた(1週間で2〜3kgなど)
- 横になると息苦しいが、座ると楽になる
- 片方の足だけが急激にむくんでいる(痛みや赤みを伴うこともある)
特に、片足だけの急なむくみは「下肢静脈血栓症(エコノミークラス症候群)」などの可能性もあり、早急な診断が必要です。
3. 当院での診断とアプローチ
当院では、循環器専門医の視点からむくみの原因を多角的に調べます。
- 血液検査、尿検査: 心臓に負荷がかかると分泌されるホルモン(BNPなど)の値を測定し、客観的に評価します。尿検査では特に尿蛋白が出ていないかなどを確認し、腎臓病の有無を確認します。
- レントゲン検査:むくみは足だけでなく、肺にも水が溜まってしまうこともあります。レントゲン検査で肺の状態を確認します。
- 心エコー検査:さらに必要な場合には 心臓の動きを確認し、血液を送り出す力が弱まっていないかをチェックします。心臓の中の弁の機能についても調べます。
心臓や腎臓の異常が無いか、さらには肝臓に異常が無いか、甲状腺の異常が無いかなども確認していきます。女性の場合には婦人科の手術の後にむくみが出てしまう人もいます。ほかにも特に高齢者の方に多いのが足の筋力が低下することでむくみが出る場合があります。足の筋肉は第二の心臓ともいわれており、特にふくらはぎの筋肉を使うことで足の血液やリンパが重力に反して心臓まで戻っていくので、足の筋肉が低下してしまうとむくんでしまうのです。
おわりに
「むくみくらいで病院に行くのは……」と我慢する必要はありません。原因が分かれば、それだけで気持ちが楽になりますし、隠れた病気を未然に防ぐことにも繋がります。
「最近、足が重いな、むくんでいるな」と感じたら、お散歩がてらお気軽にご相談ください。
